羨ましい

私が扉を押さえている脇を、扉には手も触れずにすり抜けていったり、
エレベーターで、自分が降りるんじゃない階で扉が開いたのに、扉の前に陣取ったまま微動だにしなかったり、
歩道一杯に広がって歩いてきて、正面から避けられるだけ避けて歩いてくる人のことなど顧みようともしなかったり、
高速の追い越し車線を、走行車線と同じスピードで走りつづけて、後ろに何台クルマがいても気にしなかったりする人たちが、私は羨ましい。