ものすごく不謹慎な言い方かもしれないけれど

今回のイラク3邦人人質事件は、「どうやったら周囲の共感を得られるか」の反面教師として、参考になる事例だったと思う。彼らにとっても、自分達の「常識」がいかに世間とかけ離れているかを知る、良い機会になったのではないか。最初の頃と後半では、家族の態度が明らかに変化していた。
とは言え、解放後の家族の会見で、最初に新たに拘束されたとされる2邦人に関する言及がなかったのは非常にマズイ。自分達が、本質的に自分のことしか考えていないことが露呈してしまったからだ。あそこはまず最初に「私たちの家族は開放されましたが、新たに二人のかたが拘束されたという情報があります。お二人の無事をお祈りしております」と言わなきゃいけない。
「拘束されていた自分の家族が開放されて喜んでいるときに、オマエはそんなことが言えるのか」と言われるかもしれないが、これは感情じゃなくて戦略である。心からそう思っていなくても構わない。そういうことが言えるかどうかが、広範な支持を得られるかどうかの分かれ目だと思う。
まぁ、広範な支持を得たいと思っていないっていうのなら、別にそれでもいいんだけどね。