レッドブルのフロントウイング

レッドブル(とフェラーリ)のフロントウイングが、車検では規定の荷重をかけても変形しないのに、走行中は変形して地面に近づき、大きなダウンフォースを得ているらしい。

もし自分が、「車検のときは規定の加重をかけても撓まず、走行中は撓んで地面に接近するウイングを考えろ」と言われたら、「金属製の巻尺」みたいな断面形状の部材をウイングエレメントに仕込むんじゃないかな。
巻尺って、断面が下に膨らんだ方向に保持して伸ばしていくと、最初のうちはまっすぐ伸びていくけれど、ある長さになると重さに負け、急に「ぺこん」と曲がってしまう。うまく設計すれば、走行を始めて(車検の検査加重より大きな)ある一定のダウンフォースを超えると「ぺこん」と変形してそのままになり、ダウンフォースが抜けると元に戻るようなウイングエレメントを設計するのは不可能じゃないだろう。実際にも(フラップの角度を変えるモーターを使って悪さをしているとか言うのでなければ)それに近いことをやっているんだと思う。
これを禁止するには、実際にウイングにかかるダウンフォース以上の加重まで順次荷重を増やして行ったときに、変形がリニアであることを保証するような規定にすればいいと思う。ベルギーから試験加重が2倍になるらしいが、レース中に実際に発生するダウンフォースに対して試験荷重が小さいのだとしたら、まだ不十分だと思うな。