ヒートパイプ

最近、ヒートパイプを使ったCPUクーラーをよく見かける。ヒートパイプは、中に入っている液体(普通は水)が高温部で蒸発し、低温部で凝固することで熱移動する。パイプの中は空気が抜いてあるので、水と水蒸気で平衡状態になっている。熱が加わると、その部分で即座に水が沸騰し、蒸気圧が上がるので低音部で凝固して水に戻る。凝固した水はパイプ内壁を伝って高温部に戻るわけだが、別に積極的に戻しているわけではないので、重力で落ちるように、高温部を低温部に対して、位置的に低くしておかないといけない。そうでないと高温部に水が戻らず乾いてしまい(ドライアウト)、ヒートパイプとしての役割を果たさなくなる。パイプの内側に刻み目を入れたり、メッシュのようなものを入れたりして、毛細管現象で多少は救うことができるが、基本的にはそういうことだ。市販のヒートパイプ式CPUクーラーを見ると、単体で(CPUが当る面を下にして)置いてあるときには良いのだが、実際にM/Bに取付けたときに、上記の条件を満たさないものが多いように思うんだけど、大丈夫なのかなぁ・・・